フィジークの選手、ボディビルディングの選手の体つきをみると、まるで『グラップラー刃牙』に登場するキャラクターのようですね。まあ、刃牙が真似しているんですけどね。事実、作者の板垣恵介先生が雑誌でコメントしてますから。
「ボディビルダーの筋肉を参考にした。」と。
しかし、思うのがどれだけ作りこむとあれだけの肉体美になるのだろうか?と思ってしまいますよね。確かにクリームを塗って肌の色を黒色化してしまえば遮光効果が効きやすく筋肉の形も浮き彫りになるのでそこまでムキムキじゃない人でも日焼けするだけでマッチョに見えちゃう。
これはからくりではありますが、それでもやっぱり、がっつりと鍛えこんでいる人の体つきは違います。どういうトレーングをしてどういう栄養素を摂取すればどうなる?とシナリオがしっかりとイメージされているのでしょうね。
例えば、最近凄いと思うのが、横川尚隆選手です。インスタグラムでも写真を投稿しているので知っている人なら知っていると思いますけれども、筋肉の完成度が半端ない。そんな、横川尚隆選手についてみていきたいと思います。
横川尚隆とは?

■プロフィール
名前 横川尚隆
生年月日 1994年7月10日
身長 170㎝
体重 75~97kg
トレーニング歴 3~5年
■成績
第2回オールジャパンメンズフィジーク172cm以下級 優勝。
2015 IFBB世界メンズフィジーク 日本代表。
2016全日本ジュニアボディビル選手権 優勝。
2016IFBB世界ジュニアボディビル選手権2位。
2017日本クラス別80kg以下級優勝。
第52代Mr.東京。 日本選手権第6位。
しかも、まだ23歳という若さでこの成績は凄まじい。トレーニング方法に関してもセンスのあるやり方ができているでしょうし、当然ながらもともと筋肉の付きやすい体質、あとは、骨格が太いのが考えられます。
特に日本人男性は欧米人と比べると骨格が細い傾向にあります。骨格が細ければつけられる筋肉にも限りが生じてきますけれども、横川選手の場合は身長170㎝と決して身長も大きくないにも関わらずここまでの体を作り上げることができるということはもしかしたら骨格は太いのかもしれません。
横川尚隆のトレーニングの特徴について。

横川選手はもともと、野球、陸上、格闘技(ボクシング、キックボクシング、空手)といったスポーツをされていまして、体を動かすことは大好きだったそうです。そこからトレーニングの道へ。しかし、凄いのはボディビルディング、フィジークの世界に入ってわずか2年。やはり、短期間で結果を出せる人とそうでない人の違いは本気度なのでしょうかね。
きっかけは、専門学校時代にたまたまダンベルをもつ機会があって、少しやってみたらそこからハマりだしたのがきっかけです。
1.長時間トレーニング
本来であればトレーニング時間はあまり長くしないほうが良い。といわれていますよね。たとえば、2時間もやっていたらコルチゾールが分泌されて筋肉の分解が進んでしまうと。しかし、横川さんは筋トレが大好きで満足するまでずっとやっているそうなのです。
すると、結果的に2~3時間も鍛えこんでいるそうです。インターバルを入れるとしてもそこまでやりこむのはすごすぎる。当然プロなのでだらだらやっているということはないと思いますし、質の良いトレーニングを長時間やり続けているんでしょうかね。
2.ビッグスリーを基本としている
横川選手のトレーニングの基本はビッグスリーです。ビッグスリーとは、ベンチプレス、デッドリフト、スクワットという筋トレの3人の王様のことです。なぜ、これが王様と呼ばれているのかというと、可動域と挙上量が非常に大きいからです。
挙上量だけでいえば、シュラッグなどこれらに匹敵する種目もありますが、可動域と両方を兼ね備えた種目はないのではないかと思います。ショルダープレスも可動域は大きいですが、ベンチプレスほど大きな重量はなかなか上がらないでしょうし…
それで、ビッグスリーを基本とすることを推奨されていますけれども、なぜか?筋肉量が多いからここを鍛えこんでおけばよほどのことがない限り急激に筋肉が落ちることもないですし、土台なのでパフォーマンスを維持することができます。ですから、ほかの小さい筋肉を鍛えこむよりもまずはビッグスリーを行うということは正しいのです。
3.大胸筋が付きにくかった。。。
横川選手は大胸筋のトレーニングを1年ぐらい頑張ってもなかなか成長できなかったそうです。そこで、いろいろなトレーニング種目を取り入れて刺激を変えてみるとか、四股錯誤を繰り返し自分に合っている種目を模索したのだそうです。
そこで、凄いなと思ったのが、横川さんは非常に謙虚なのです。なぜなら、今はもうプロとして活動しているのに一般のトレーニーの意見も参考にしてそれを自分のトレーニングに取り入れて試してみる。
効果が実感することが出来たらそれを本格的に取り入れるらしいです。なかなかプロがアマチュアのトレーニーの意見を聞き入れるということはしないというか、できないと思うのです。でもそれができる謙虚さは素晴らしいですね。
4.サイドレイズは低負荷高回数
肩を鍛える上でサイドレイズなどのトレーニングを推奨しています。しかし、あまり重たい重量は扱わず横川選手のようにバルクが大きいトレーニーでも8~9kg程度だそうです。私も8kg程度でやっています。
恐らくですが、サイドレイズの場合無理をすると関節を破壊するリスクが非常に高いのです。チーティングを使って重たい重量を持ち上げるのもよいのですが、ウエイトが変なかかり方をすればダメージは大きいです。
それであれば、正しいフォームでしっかりと三角筋に負荷をかける。パンプ狙いで行います。こういうやり方をしたほうが怪我のリスクは低くなりますし、無理なく肩を鍛えることはできるのでよいですね。ただ、時間はかかります。
負荷が少ない分、回数を行う必要もありますからこの辺が大変かもしれません。ただ、地道にやっていけば筋肉も付くやり方ですので短期的に鍛えたいという人にはあまり向いていないかもしれません。
横川尚隆はどんな食事をしているのか?

横川さんは糖質の摂取を重視しています。白米を毎日1.5kgも食べているのだそうです。糖質制限ダイエットを行っている人からしたら絶対に考えられない話しではないでしょうか?あえて太る。栄養を不足させない。
そして、筋肉の成長を狙う。つまりは、糖質の摂取って大事なんです。それを証明してくれていますね。肉体美を披露するときは減量をする。もちろん、タンパク質も重視しています。1回の食事で40gは摂取しています。
胸肉、卵、魚などあらゆる高たんぱくな食材をがっつりと食べるんだとか。また、増量期は脂肪をつけるためにひたすらおにぎりを食べるといいます。
横川尚隆のトレーニングの方針について。

横川選手は、元々フィジークの選手でした。フィジークの場合、ボディビルディングとはことなり筋肉を大きくするよりも美しさやバランスも問われる競技です。特に三角筋は重要で逆三角形の体型を如何にバランスよく作り上げるか?
そのため、とにかく鍛えまくって体を大きくすればよいというモノでもありません。美しさが重要になりますので、これに物足りなさを感じてフィジークではなくボディビルディングに転向したとコメントされていました。
確かにボディビルディングであればがっつりと鍛えこんで僧帽筋が山のように盛り上がり、三角筋もでかく、腕も太い。メリハリとかそういうことではなく筋肉の大きさがポイントです。もちろん、脂肪を落として筋肉のラインを目立たせるところはフィジークであろうがボディビルディングであろうが変わりはありませんけどね。