数年前に流行った「スクワットダイエット」というダイエット方法。
1年ほど前には「30日スクワットチャレンジ」というものが流行りました。
しかし、スクワットって実践すればダイエット効果があるものなのでしょうか?
スクワットダイエットを実践した人の感想もいろいろです。
その通り「ダイエット効果があった。」という人もいれば、「ダイエット効果が全くなく痩せることもなかった。」という声も多数あります。
けれども、スクワットダイエットを行って実際に痩せることに成功している人もいるわけですから、このダイエット自体は効果のあるものだと考えられます。
そこで、スクワットダイエットというものがどういうトレーニングなのか?
そして、なぜ、スクワットダイエットは効果があるのか?
効果がないとコメントした人と効果があるとコメントした人になぜ差が生まれたのか?
それらについていろいろと考えてみました。
スクワットダイエットは解剖学的に考えれば十分効果はある。

1.下半身の筋肉は大きい
下半身の筋肉は全体の70%以上になります。
もちろん、足が細い人や足が弱い人もいますので確実に70%が下半身の筋肉か?というとそれは違います。
逆に足が強く70%を超えているという人もいるでしょう。
このように、多い人、少ない人、割合通り、すべての人合わせて大体平均してこれぐらいということです。
ただ、いずれにしろ下半身は筋肉量が集中しやすい構造になっています。
なぜかというと、人間は二足歩行動物です。
常に、二本の足に重心がかかりそれを移動して歩きます。
歩くだけで足の筋肉を刺激する。
さらには、起立しているだけで足の筋肉を刺激することにもなりますから寝たきり患者でない限り意識しなくても足の筋肉を鍛えているということになります。
2.大きい筋肉は成長しやすい
どう考えても大きな筋肉は成長しやすいです。
たとえば、腕などの小さい筋肉で持ち上げられる重量は少ないです。
日本人の成人男子であればダンベルカール15kg×10回もできればまずまずのトレーニーです。
だけど、それは15kgの負荷しかかかっていないため15kg分の成長にしかなりません。
ところが、バーベルスクワットであればトレーニングをそんなにしていない人でもいきなり80kgとか挙上できても不思議ではないのです。
下半身のパワーをすべて使うことができるのでそれだけの重量は上がります。
運動に自信のない人でも50kgぐらいは持ち上げられるかと思います。
そこにかかる重量は50kgということになります。
片足でも25kgの成長が見込めます。
このように考えれば小さい筋肉よりも大きな筋肉を鍛えることにより成長も進みやすいということがなんとなくご理解いただけたかと思います。
それこそ、常に上半身のウエイトを乗せているわけなのである意味常に筋トレしているのが足なのです。
3.成長ホルモンの関係
成長ホルモンといえば「テストステロン」ですよね。男性ホルモンというイメージが強いですが、女性もトレーニングをしたりすることで分泌されます。
基本的には筋肉を動かすことで成長ホルモンは分泌されます。
しかし、腕などの筋肉の面積が少ない個所を動かしても限りがあります。
なぜ、下半身など大きな面積を動かすことで成長ホルモンが分泌されるのか?
ここでもチラリと触れましたが…
血流が激しくなると脳が激しい運動を行っていると認識してテストステロン、アドレナリンなどのホルモンを分泌するということです。
血流を強くするには筋肉の面積が大きなところを使う。
もしくは全身を使うかです。
スクワットを行えば実際に心臓もバクバクになります。
超回復などの要因も関係してきますが、大量の成長ホルモンが分泌されることで筋肉の成長も円滑になり、尚且つダイエット効果も期待できるといえます。
4.筋肉増強で基礎代謝アップ
筋肉が増えれば基礎代謝が上がるといわれています。
これは単純に筋肉量が増えたから筋肉自体の代謝力も増えるということでもありません。
筋肉が大きくなるということは、筋肉へ送り込む血液もたくさん必要になります。
それに伴い、内臓が成長するのです。
内臓が成長するということはそれだけエネルギー代謝の量も大きくなりますから、筋肉が増ることでもたらされる基礎代謝量、内臓が大きくなることでもたらされる基礎代謝量。
この二つが筋肉増強により基礎代謝が上がると考えられているのです。
ちなみに、筋肉量が1kg増えるだけで1日あたりの基礎代謝量は50kcalも増えるらしいです。
それを考えると筋トレはいかに脂肪燃焼に効果的なのかがわかりますね。
スクワットダイエットを実践して痩せる人とは?

スクワットダイエットはパラレルスクワットのボトムポジションで3秒間キープ。
そして、ゆっくりとスタートポジションに戻る。
じっくりと行うことで深層筋への刺激を狙うことがうかがえますね。
これについて痩せる理由について考えてみました。
1.運動をあまりしない人
スクワットダイエットは普段そんなに運動をしていないという人で少し太ってきたかもしれない。
こういう人であればある程度は効果は見込めるでしょう。
普段運動をしていなければスクワット3秒キープを15回もやるだけでも結構つらいかもしれません。
2.食事制限ができている人
いくら運動をしても食事量が基準をオーバーしてしまうと脂肪はついていきます。
脂肪を増やさないためにも一定量の食事制限を行い、そのうえでスクワットダイエットを取り組むと効果的でしょう。
3.一定期間続けている人
たまにネットの広告を見ていると「1か月で5kg痩せました!」「何もしないで痩せました!」「1日5分で痩せました。」などの広告を見受けることがありますが、ダイエットはそんな甘いものでもありません。
1日で燃焼できる消費カロリーも限られているのである一定期間継続しないことにはまず痩せないです。
ですから、スクワットダイエットを1週間ぐらいでやめた人は効果がなかったかもしれませんね。
スクワットダイエットを実践しても痩せない人とは?

1.中級者以上のトレーニー
バーベルを肩に担いでスクワットを行っているような人が、今更、自重トレーニングのパラレルスクワットをほんの15回やったところで筋肉の成長は行えません。何故なら、筋肉は負荷に慣れるからです。
常に強い力を与え続ければその力になれます。
それ以下の力を加えても回数を多くしない限りパンプアップさせることは難しいですし、それこそ、スクワットダイエットのメニューはウエイトトレーニングをされている人からすれば刺激が弱すぎますからそこまで大きな効果は得にくいでしょう。
2.食事制限ができていない
いくら、スクワットをやっていても大量に食べる。
カロリー制限、糖質制限ができていないのであれば確実に太るといってもいいでしょう。
それこそ、スクワット15回やったところでそんなに大きな消費カロリーも稼げないのでダイエットにはなりません。
3.すぐ辞める人
ダイエット効果が表れ始めるのは、よほどの食事制限をしない限り3か月程度はかかります。
筋肉がつくのもそれぐらいの月数は必要です。
このような理由からも一週間、10日程度でやめてしまう人はダイエット効果は得られないでしょう。
スクワットダイエットについてのまとめ

いかがでしたか?
以上、スクワットダイエットに関する私の考えを書いてみました。
結局のところ、普段あまり運動をしていない人からすればスクワットダイエットのような軽い負荷でも十分に刺激になりますので筋肉の成長により基礎代謝を上げることができるのです。
あとは、食事制限であったりどれぐらい続けているかにもより効果は異なってきます。
一方で、すでに本格的なトレーニングをされている人が今更スクワットダイエットを実践したところで劇的な変化はありません。
なので、どちらかというとスクワットダイエットは初心者向けのダイエットになるのかな?と思いました。
また、筋肉をつけることに対して足が太くならないのか?というご意見ですが大丈夫です。
スクワットダイエットのようなやり方ですと、そもそも負荷も大きくはありませんし、深層筋を強化するようなトレーニングですから、太い足を作るということでは不完全なトレーニングです。
女性でも出来るダイエットトレーニングなので安心して実践できます。