本日はプロテインを飲むだけで筋肉がつかない。しかし、ダイエット効果があるというお話をしたいと思います。
「プロテイン=筋肉増強」のイメージはまだまだ強いような気がします。今でも、プロテインは筋肉増強剤と同じもので飲むと体を壊すものだと考えている人も少なからずいます。また、何か特別なものだと考えている人もいるようです。
例えば、プロテインを飲むと寿命が縮むとか、病気になるとか…確かに急激に大量摂取すると肝臓に負担がかかるのである意味間違えではないかもしれませんが、そんなことをいったらご飯を食べるのは寿命を縮めるのと似たようなものです。
また、プロテインで作った筋肉は偽物で力が出ないとか、飲み続けないとすぐにしぼんでしまう。など変なイメージを持たれている人もいます。何故、そのように考えるのかわからないですが、多分、ボディビルダーがアームレスラーと腕相撲をして簡単に負けてしまったシーンなどでしょう。
そりゃ、筋トレだけしていて力の使い方を知らないボディビルダーではムキムキだったとしても腕相撲は弱いです。あれは完全にテクニックですから。すぐ萎むというのもイメージで、タンパク質を摂らなければプロテインじゃないとしても萎みます。
このようにプロテインに対して少し特別視されている人もいますが普通のタンパク質です。そんな、タンパク質を飲むだけでどんな効果が期待できるのか?今日はそんなお話をしたいと思います。
プロテインを飲むだけでは筋肉がつかない理由。

1.筋肉増強の仕組み
筋肉が増えるには、何かの理由で筋肉細胞が合成される必要があります。通常であれば、過酷なトレーニングを続けることで筋肉細胞が損傷されます。これを再生するときにロイシンが使われ、筋肉が大きくなると考えられるのです。
これは、超回復の仕組みです。徹底的に痛めつけた筋肉をケアすることで大きくなり、強くなって帰ってくる。ただ、一回これを行ったからと言ってそんなに筋肉量に変化がみられるものでもありません。
通常なら、筋肉がついてきたかな。とみてわかるようになるのまで6か月ぐらいはかかるでしょう。体型的な大きな変化までは1年ぐらい続けてみないとわからないものです。筋トレはこのように地味で時間のかかる作業なので根気が必要です。
2.運動なしでの摂取した場合
では、破壊された筋肉の修復を行うからこそプロテインは効果を発揮するわけですが、筋肉が破壊されていない状態でプロテインを飲んでも筋肉はつくのでしょうか?結論からいえば筋肉はつかないです。
傷と同じで破壊された細胞の修復を行うときにつなぎ目として効果を発揮するのがロイシンだからです。もし、損傷された筋細胞がない状態ならつなぎ目としての効果は発揮できませんから筋肉はつかないです。
プロテインを飲むだけでも意味がないわけではありません。

上記のように、筋トレを行ったときに破壊された筋肉を再生するためにロイシンがHMBとなり修復を行うからこそ筋肉増強につながるわけです。もし、これが運動もせず、筋細胞も全くきれいな状態で飲んだとしても筋肉が太くなることはあり得ません。ただし、意味がないわけではありません。プロテインを飲むことで得られる効果についてまとめてみました。
1.筋肉の分解を抑える
筋肉は常に「合成」「分解」を繰り返しています。「合成」の比率が多くなれば筋肉量は増えていきますし、「分解」の比率が多くなれば筋肉量は減っていきます。ここをうまくコントロールしていくのがトレーニーの腕の見せ所です。
特に、筋肉の分解を抑えるアミノ酸は「クレアチン」が一番強いですが、そのほかにBCAA(ロイシン・バリン・イソロイシン)にも効果が高いです。プロテインではなくすでにアミノ酸化されたサプリメントを飲むのが手っ取り早いです。
そういう意味ではHMBサプリメントなんかもおすすめ。特にスマートマッスルHMBであればグルタミン、BCAAともに含有されているので筋肉分解抑制、筋肉増強を目的とするなら飲んでおいても損はありません。
もちろん、プロテインにもこういったアミノ酸はすべて含まれています。どんなプロテインなのか?にもよりますが、筋肉痛ではなくともトレーニングの時間に合わせてあらかじめ飲んでおくことで分解を抑えることができます。
2.置き換えダイエット
特に、置き換えダイエットを行うなら消化吸収に時間がかかるカゼインプロテイン、ソイプロテインなどがよいです。空腹に備えて、プロテイン、ナッツ類を同時に摂取するとお腹が膨れやすくなります。
間食に甘いお菓子、油の多いお菓子などを食べる傾向にある人はそれをプロテインとナッツに変えるだけでも糖質やカロリーの摂取を大きく抑えることができます。もし、どうしても食べてしまうなら置き換えだエイッとにプロテインを活用してみてください。
3.健康志向
美容面、健康面を気にされている方はプロテインを飲んでいたりします。運動をしていない人でもです。特にソイプロテインをはじめとした植物性のプロテインがこの効果が強いと考えられます。
なぜなら、ヒトの細胞は常に入れ替わりを行っています。体温が高いのに体が腐敗しないのもこのように新陳代謝を行ているからです。ここで材料となる栄養が供給できなければ細胞分裂に悪影響を与えかねません。
その材料として重要なのが、水、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラルです。これらをバランスよく摂取量を満たすことでお肌は綺麗に、髪の毛はふさふさに、血液や内臓も健康的にすることが可能なわけです。
だから、今の時代、「プロテイン=筋肉」ということでもないのです。すでに医師がタンパク質はたくさん摂るのは難しいからプロテインを推奨しているぐらいです。ですので、トレーニングをしない人でもプロテインは飲んだほうが良いのです。