本日は、プリズナートレーニングという塀の中で鍛える囚人の筋トレについてお話しします。
最近、『プリズナー・トレーニング 圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ 』という書籍が発売されました。ニュースで少し話題になりましたのでご存知の方もいるのではないでしょうか?
このデザインは、『グラップラー刃牙』を思い出させてくれますね。確かに映画や漫画などでは「ジムの機械的なトレーニングでは強くなれない。」「自然界で培ったナチュラルな筋肉のほうが強い。」などそんなセリフも印象的です。
そして、「プロテインやサプリメントは自然界にはない。それを摂取しても強くなれるものではない。」などということを語る人もいます。確かにこのようなセリフが登場する書籍を読んだことはあります。
ただ、そこには科学的根拠を示すものはありません。この、『プリズナー・トレーニング 圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ』についても、ジムでのウエイトトレーニングやサプリメント、プロテインを完全に否定しているのです。
私はどっちかとういと理論的に説明できる科学的なトレーニングを肯定しますが、この囚人トレーニングは本当に未知なものです。実際どんなトレーニングなのか注目してみたいと思います。
プリズナー・トレーニングとはどんな筋トレなのか?

この書籍の中には「キャリステニクス」というこれまで聞いたことがないトレーニング用語が使用されています。そして、器具を使わないトレーニングということから普通に考えて自重トレーニングになりますよね。
確かに、自重トレーニングであることは間違いないのですが、この本のタイトルは『プリズナー・トレーニング 圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ』とあります。
つまり、究極の自重とレーニングと謳っているのです。これまでの自重トレーニングとは次元違いのものということなのでしょうか?この書籍の著者であるポール・ウェイド氏は20年間服役していたそうです。
刑務所の中は正直地獄のようなもの。強いものが弱いものを従わせる世界です。それも、周りには屈強の男たちしかいません。彼らに負けないようにすぐさま強くなる必要があったとポール氏は語っています。
ところが、周りにいる屈強の囚人たちは明らかにウエイトトレーニングで鍛えた体つきをしています。普通の人間が立ち向かっても勝てるような体ではありません。
でも、牢獄の中にダンベルやパワーラックなどのトレーニング器具は一切ありません。つまり、強くなるとしたらキャリステニクスこと自重トレーニングしかかなったのです。
ここでは、塀の外では通用するハッタリやごまかしは一切通用しない。だからこそ、彼らに負けないように必死で体を鍛え上げたそうです。
プリズナー・トレーニングの筋トレメニュー

では、『プリズナー・トレーニング 圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ 』の中にあるトレーニングメニューについてまとめさせていただきましたので参考にしてみてください。
1.プッシュアップ
・ウォール・プッシュアップ
・インクライン・プッシュアップ
・ニーリング・プッシュアップ
・ハーフ・プッシュアップ
・フル・プッシュアップ
・クローズ・プッシュアップ
・アンイーブン・プッシュアップ
・ハーフ・ワンアーム・プッシュアップ
・レバー・プッシュアップ
・ワンアーム・プッシュアップ
2.スクワット
・ショルダー・スタンドスクワット
・ジャックナイフ・スクワット
・サポーティド・スクワット
・ハーフ・スクワット
・フル・スクワット
・クローズ・スクワット
・アンイーブン・スクワット
・ハーフ・ワンレッグ・スクワット
・アシステッド・ワンレッグ・スクワット
3.プルアップ(懸垂)
・ヴァーチカル・プル
・ホリゾンタル・プル
・ジャックナイフ・プル
・ハーフ・プルアップ
・フル・プルアップ
・クローズ・プルアップ
・アンイーブン・プルアップ
・ハーフ・ワンアーム・プルアップ
・アシステッド・ワンアーム・プルアップ
・ワンアーム・プルアップ
4.レッグレイズ
・ニー・タック
・ラット・ニーレイズ
・ラット・ベント・レッグレイズ
・ラット・フロッグ・レイズ
・ラット・ストレート・レッグレイズ
・バンキング・ニー・レイズ
・バンキング・ベント・レッグレイズ
・バンキング・フロッグ・レイズ
・バーシャル・ストレート・レッグレイズ
・バンキング・ストレート・レッグレイズ
5.ブリッジ
・ショート・ブリッジ
・ストレート・ブリッジ
・アングルド・ブリッジ
・ベッド・ブリッジ
・ハーフ・ブリッジ
・フル・ブリッジ
・ウォール・ウォーキングブリッジ下
・ウォール・ウォーキングブリッジ上
・クロージング・ブリッジ
・スタンド・トゥ・スタンドブリッジ
6.ハンドスタンド・プッシュアップ
・ウォール・スタンド
・クロウ・スタンド
・ウォール・ハンドスタンド
・ハーフ・ハンドスタンド・プッシュアップ
・クロース・ハンドスタンド・プッシュアップ
・アンイーブン・ハンドスタンド・プッシュアップ
・ハーフ・ワンアーム・ハンドスタンド・プッシュアップ
・レバー・ハンドスタンド・プッシュアップ
・ワンアーム・ハンドスタンド・プッシュアップ
自重トレーニングでも怪力になれるのか?

非科学的な話しかもしれませんので信用するのは難しいかもしれませんが、どうやら自重トレーニングで怪力を手に入れることは不可能ではないようです。
確かに、本書でも語られているように古代ギリシャの兵士たち。この時代にはウエイトトレーニングというものはまだ存在していませんでした。なのにも関わらず巨大な武器を持ち走り回るぐらいのパワーと持久力を兼ね備えていたのです。
僕はかつて中国武術をやっていました。中国の古い武人や武術家もウエイトトレーニングなどは行っておらず、基本功、武器の練習だけでもものすごい力を手に入れていたといいます。
まあ、昔話で大げさに語られているところもありますが、八極拳の達人の神槍李書文は怪力伝説も残しています。身長160㎝程度の小柄な体型にも関わらず、鉄柱を片手で持ち上げて塀に突き刺す。大男が1日かかっても抜くことができなかった。これは伝説なので本当かどうかはわかりません。
ただ、ベンチプレスなどのウエイトトレーニングがなかった時代にもそういう怪力の持ち主というのは確かに存在したのです。まあ、その変わり重いものを持っていた可能性はありますけどね。。。
本当に強くなるかはやらないとわからない。

これについてはどうなのかはわからないです。ただ、筋肉を増やす方法としては筋細胞の修復になりますのでやはり高たんぱく、高栄養の食生活ができないと肥大は難しいのではないかと。
ボディビルダーがあのようになれるのもそういった栄養学に基づいた食生活を送っているからでしょう。ただ、筋力アップという意味なら理屈は少し違います。
筋力を上げるには筋肉を増やすのとは必ずしも比例はしません。なぜかというと筋力の強さは神経の強さだったり連動に秘密があると考えられているからです。
強い負荷を与えると脳が察知して神経を徐々に解除していくのです。これについてはまた別なときにでも詳しく説明します。なので、もしかしたらその辺が関係してるのかもしれません。
そして、もう一つは、軸の力です。内部の筋肉が強いことにより体幹力が強くなります。体幹力の強さというのも力の発動に重要な要素です。確かに、ウエイトだけではだめ。というのは事実だと思います。
そんな感じで、本日は『プリズナー・トレーニング』というモノに対していろいろと思ったことを書いてみました。自重トレーニング派の方は実践してみたらいかがでしょうか?