上腕を太く大きくしたい!
と、いうのは男性の願望ではないでしょうか。力瘤を大きくしたいというところでしょうか。スポーツジムへ行くと、アームカール系の種目をがっつりとやっているトレーニーも多いです。しかし、この種目をやっても大して腕は太くなりにくい。
もちろん、太くはなりますが、効率的に太くしたいならまずは二頭筋よりも三頭筋を鍛えることをおすすめします。女性であれば二の腕の贅肉をとるということでも効果的。だからこそ、この部位を鍛えるのは男女関係ありません。
しかし、ゴリゴリな腕を作りたいならば強度を大きくしたトレーニングです。たとえば、ライイングトライセップスエクステンション。フレンチプレスととても似ている種目なので混同する人もいますが、厳密にいえば違います。
と、いうことで、本日は二の腕のバルクを増やすに効果的なライイングトライセップスエクステンションについてお話しします。
ライイングトライセップスエクステンションの基本的なやり方
ライイングとは、寝た状態になるということです。そして、トライセップスは二の腕、エクステンションは伸展。つまり、日本語に直すと寝て二の腕を伸展させるというような意味合いを持っています。
これですと、少しわかりにくいかもしれませんが、実際トレーニングをやってみるとこの通りになります。
ベンチの上に寝転んだ状態でバーベルを持ち、二の腕の伸縮運動を行います。
二の腕を頭の上に伸ばすことにより上腕三頭筋が収縮されます。逆に縮めるというのは少し違いますが、肘を突き出すようにしてウエイトを下すことで上腕三頭筋がストレッチされます。
筋トレにおいては、伸び(ストレッチ)、縮み(スクイーズ)の両方が十分に行われることで効果を発揮します。
それが、非常に体感しやすいトレーニングでもあります。もし、腕を太くしたいと考えているならぜひおすすめします。
ライイングトライセップスエクステンションのポイント

ライイングトライセップスエクステンションのように負荷をかけやすい種目はある程度フォームが崩れたやり方でも効かせられるとは思いますが高級なトレーニングを目指すならコツを知っておくべきです。そこで、効果的に行う場合、いくつかポイントがありますのでそれについてお話しします。
1.肘の位置を固定する
重量が大きくなると何としても持ち上げないといけないと気持ちが先走ることがあります。大きな重量でトレーニングをするというよりかは二の腕の筋肉に効かせることが重要になります。そこで、肘の位置を固定します。
これはかなり大事なことなのですが、持ち上げるたびに肘の位置がずれてしまうのであれば、効かせる部位に負荷を集中させることができません。これはアームカールなど、ほかの種目でも同じことが言えます。
確かに重量をどんどん更新していくことは大事ですが、フォームを守ったうえでそれをやるとさらに効果的です。
2.肩の寄せ
ライイングトライセップスエクステンションも肩の寄せを使うといいですよ。なぜなら、三角筋、僧帽筋を落としてトレーニングを行うことで肩の力が使いにくくなります。ボトムポジションからトップポジションに持ち上げるときは肘の伸びが重要になります。
けれども、ここで二の腕の伸展、収縮が働くのですが、三角筋や僧帽筋の押し出しを使ってしまっては、負荷が分散してしまうのです。負荷を二の腕に集中させるという意味合いでも肩の力は使わないようにする。そのために、あえてベンチプレスのように肩甲骨の寄せを使うとやりやすいと個人的には感じています。
3.ストレッチ&スクイーズ
ストレッチ&スクイーズが強くなれば強くなるほど、トレーニング効果を上げることができます。ボトムポジションに持ってくるときは肘の位置を変えずに二の腕の伸びを感じるように意識します。肘を伸ばすときは二の腕がしっかりと収縮するように意識します。この二つのポイントを守るだけでもパンプアップの効果は全然違うはずです。
4.肘の角度
肘を内に絞るか、外に開くか、これはどちらが良いということではなく使う筋肉がことなります。内側に絞ると長頭を強化できますし、肘を開くと短頭を鍛えることができます。やりやすさの問題であれば、開いたほうがやりやすいですし、重たい重量を挙げられます。
5.可動域を広く
肩を落として胸の上にバーベルを挙げた状態。ここから目指すところは額もしくは頭の頭の上です。ウエイトを下した時に筋肉が伸びていることを意識しつつ、肘を伸ばした時に上腕三頭筋が収縮されることを意識します。
6.前腕の力を抜く
重量が大きくなればなるほど、前腕の力に頼りがちになります。なぜなら、バーベルを落とすわけにいかないから無駄な力も使いがちになるのです。これはある意味仕方のないことなのかもしれませんが、ストラップをつけることである程度は解決できます。
ライイングトライセップスエクステンションの注意点

ライイングトライセップスエクステンションを行う上で注意すべきことがいくつかあります。そこで、安全かつ効果的に行うためのやり方について、いくつかまとめてみましたので参考にしてみてください。
1.肘を入念に温める
特に、ライイングトライセップスエクステンションは高重量の負荷を二の腕に効かせるという上では非常に優れているトレーンニングです。ところが、肘にも大きく負荷がかかるトレーニングになりますのでしっかりと温めてから行わないと肘を痛める危険性が高いです。
個人的な経験でもありますけれども、いきなり重たい重量で行うと、ひじ関節にかかる負荷がとても大きいので温めていないとしばらく関節に痛みを残すこともあり得ます。一度、関節を損傷してしまいますと、完治するまで時間がかかりますからできるだけ怪我をしないようなやり方でトレーニングに励みましょう。
ちなみに、肘を温めるために、低重量のライイングトライセップスエクステンションを行うのもよいですが、ディップス、ケーブルプッシュダウンなどパンプアップの効果が期待できる種目もおすすめです。
2.無理な重量を選定しない
重量を大きくする時点で少し矛盾した話になるかもしれませんが、ライイングトライセップスエクステンションはアイソレーション系の種目になります。ベンチプレス、デッドリフト、スクワットのようなコンパウンド系の種目とは異なり負荷がかかる筋肉が少ないです。
もちろん、肩で分散させることも不可能ではありませんが、基本的に二の腕をダイレクトに鍛える種目になります。ここであえて重量を大きくして、フォームも崩し、可動域も狭くなるような重量で行うと危ないですし、何より大きく負荷が掛けにくいデメリットがあります。
それであれば、もう少し余裕のある重量で取り組んで、しっかりとバランスをとることができる。尚且つ、可動域しっかりととれる。スクイーズアンドストレッチが十分に行えるようなやり方でトレーニングするとよいです。
3.できるだけ肩は使わない
たまに、ライイングトライセップスエクステンションをやると肩が痛くなるという人がいますが、肩が痛くなるということは肩を使っている証拠です。基本的にこのトレーニングは二の腕をメインとしますから肩の力は必要ないのです。
特に、大きな重量を持ち上げると首をすぼめがちになりますがこの時点で僧帽筋を使っています。そうではなく肩はしっかりと落とす。肩甲骨を寄せる。など、ベンチプレスの基本と同じ形を作ってフラットベンチの上に横になります。