筋トレに牛乳は良い?タンパク質の量から筋肉増強は可能なのか?

筋トレした後に牛乳を飲む。という人もいるでしょう。牛乳が筋肉増強に良い理由をお話しします。

さて、筋トレをしているならできればタンパク質の多い食材を摂取したいものです。特に、トレーニングを終えてからのタンパク質の補給はできるだけ素早く吸収されるものがおすすめといえます。

なぜなら、トレーニングの内容にもよりますが、ウエイトトレーニングなど筋肉を激しく追い込むようなもの。自重トレーニングでも筋肉痛になるぐらいターゲットとなる筋肉を追い込むようなもの。

こういった運動を行って何もケアを行わないと分解が進んでしまいます。ですので、何もケアを行わないとトレーニングの効果は上がらないどころか、パフォーマンスも下げる要因になると考えられます。

ですので、筋トレを終えた直後の栄養補給は筋トレ並みに重要なのです。できれば、プロテインやサプリメントを飲むのが良いでしょうが、そこまでするのはちょっと…と思っている人も多いのではないかと。

そこで、食品から何とかならないものか?ということで、何とかなります。追い込んだ筋肉に与える栄養としておすすめなものはいくつかありますが、本日は牛乳についてお話ししたいと思います。

牛乳は実は栄養価が高い食品

学校でも牛乳は飲むように推奨されています。それに、戦後日本人が貧しくてまともに食にありつけなかった時代がありました。その時、米国が日本人に提供したのが脱脂粉乳です。これが日本における牛乳文化の始まりでしょう。なぜ、米軍が脱脂粉乳を提供したのか?というと栄養価が非常に高い食材だから飢饉の日本を救うには最適な食品だったからです。

しかし、牛乳は高カロリーで脂肪を水で薄めたようなものでは?このように考える人もいらっしゃるようです。確かにほとんどは水と脂質でできていますが、そこにはアミノ酸、ビタミン、ミネラルも豊富に含まれているのです。

1.牛乳のカロリー

牛乳1杯あたりを206gと換算します。その時のカロリーや栄養素を計算すると。。。エネルギー138kcal、タンパク質6.8g、脂質7.83g、炭水化物9.89g。乳糖が含まれているので炭水化物も多いです。

ただ、タンパク質、脂質、炭水化物がバランスよく含まれているといえるでしょう。確かにこれを飲みすぎるのは体に悪いでしょうが、程よくトレーニング、食事と合わせて飲む分には効果を上げられるのではと思います。

2.牛乳に含まれるビタミン

ビタミンA 78.28μg
ビタミンD 0.62μg
ビタミンE 0.21mg
ビタミンK 4.12μg
ビタミンB1 0.08mg
ビタミンB2 0.31mg
ナイアシン 0.21mg
ビタミンB6 0.06mg
ビタミンB12 0.62μg
葉酸 10.3μg
パントテン酸 1.13mg
ビオチン 3.71μg
ビタミンC 2.06mg

3.牛乳に含まれるミネラル

ナトリウム 84.46mg
カリウム 309mg
カルシウム 226.6mg
マグネシウム 20.6mg
リン 191.58mg
亜鉛 0.82mg
銅 0.02mg
ヨウ素 32.96μg
セレン 6.18μg
モリブデン 8.24μg

見るとわかるのですが、意外とビタミン、ミネラルが豊富に含まれているのです。骨粗鬆症にもよいといわれるだけあり、カルシウムとビタミンB12を補給するにはおすすめな食材と言われているのもわかります。

牛乳に含まれる筋トレ効果の高い栄養素とは?

上記で、牛乳の三大栄養素、カロリー、そのほかの栄養素についてまとめさせていただきましたが、特に筋トレの効果を高めるだろうと思われる栄養素がいくつかございますのでそれらについて解説します。

1.カゼインプロテイン

牛乳には二種のタンパク質がありますが、そのうち80%以上はカゼインで構成されています。いわゆる、市販で購入できる「カゼインプロテイン」の原料です。カゼインプロテインは摂取してから7~8時間かけてゆっくりと鳩首されていきます。

ですので、ダイエットをされている人にとっては間食にカゼインプロテインを飲むというのはおすすめなやり方です。すでに、筋肉痛になってしまったという場合でも十分に栄養として役立ちますし、速攻吸収ではなくあえて時間をかけることで効果をもたらすものもあります。

カゼインプロテインのおすすめのタイミングと効果的な飲み方について。

2.ホエイプロテイン

牛乳のタンパク質の大半はカゼインプロテインになりますが、残りの20%はホエイプロテインです。ホエイプロテインはカゼインプロテインとは逆で消化吸収のスピードがものすごく早いのです。ですので、筋トレの直後には最適です。

ホエイプロテインとは?筋トレ効果は凄いけど太るリスクもある!

3.アミノ酸スコア100

食品のタンパク質の栄養指標の数値としてアミノ酸スコアというものがあります。この数値が高ければ高いほどアミノ酸の種類は豊富ということになります。最高値は100点となりますが、牛乳はもちろんアミノ酸スコア100です。

基本的に動物性たんぱく質はアミノ酸スコア100のものがほとんどですね。それだけアミノ酸のバランスがよいというのもありますし、何よりも、筋肉の成長にかかわるBCAAが含まれているのです。

ロイシン、バリン、イソロイシン。この三つのアミノ酸を摂取することができるのはトレーニーとしてもうれしいことです。サプリメントを忘れたとしてもコンビニで牛乳を買って飲めばアミノ酸補給としては効果的なのではないかと思われます。

4.吸収率も高くなる

タンパク質だけを摂取するのでは吸収率という点では優秀ではありません。実は、消化吸収を高めるには、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルも必要なのです。牛乳の栄養素を見ればわかると思いますが、それらがすべて含まれています。

プロテインを飲む際に牛乳を混ぜて飲む人もいますが、それはしっかりと意味があったのです。プロテインを水と混ぜる場合は吸収スピードを上げることと、摂取カロリーを抑えるという意味では良いです。

ただ、吸収率という意味であればあまりよろしくはないでしょう。そこで、吸収率ということにこだわるならば牛乳を飲む。牛乳+プロテインで摂取するなどすればよろしいかと思います。

牛乳をプロテインの代用とすることに対する疑問点

このように、牛乳にはタンパク質以外にも栄養価が豊富なためプロテインの代用として使うことができる。吸収率を考えるとプロテインよりも良いかも。と考えられる説に対して、牛乳をプロテインの代用とするのはいかがなものなのか?という見解もあります。

1.乳糖不耐性

牛乳で気を付けないといけないのが「乳糖不耐性」というものです。牛乳に含まれる乳糖を消化分解することができないためお腹を下してしまうというものです。日本人の80%以上は乳糖不耐性なので牛乳が合わないといっても過言ではないのです。

また、乳糖不耐性の幅も広くあまりわからないという人もいます。ただ、牛乳を飲むことで便通が良くなるというのは違い、お腹を下しているだけです。特に、花粉症だったり、アレルギーを持っている方は要注意かもしれません。

プロテインもあえて乳糖を取り除き、乳清タンパク質だけのものも販売されているぐらいですからね。もし、牛乳を飲んですぐにお腹を下してしまうのであれば今回の方法はあまりおすすめはできません。

2.カゼインプロテイン

カゼインプロテインが大半だけど大丈夫か?ということです。要するに、トレーニングを終えてから飲む場合はどちらかといえば吸収率よりも吸収速度が問われるからです。ただでさえ、不純物がたくさん入っている牛乳。

これだけでも消化吸収の速度は遅いはず。それなのに、メインのタンパク質がカゼインプロテインであれば吸収スピードはどう考えても遅くなります。強いていえば、多少のホエイが含まれているのでそれだけは吸収率が早いといえます。

ただ、牛乳1杯に6.8gしかタンパク質が含まれてはいません。それの、20%なので、1.3gにしかなりません。10gとるとしたら2リットルも飲まないといけないので現実的に考えて無理じゃないか?という話しです。

牛乳はあくまでも代用品。基本はプロテインがおすすめ。

なんだかんだいってもプロテインには勝てないです。スプーン二杯を溶かして飲めばそれで十分なたんぱく質が取れるのですから。牛乳でホエイプロテインを摂るとなると2~4リットルも乗んないと間に合いません。

しかも、1日分ではなく1回分。。。カゼインでよいとしても、2リットルほどは飲まないと。。。また、プロテインは融通が利きます。吸収率を上げたいなら牛乳と一緒に飲むとかすればよいですし、カロリーを抑えて吸収率を上げたいなら、豆乳という手もあります。

さらには、ビタミン、ミネラル、フィッシュオイルのサプリメントをかけ合わせれば牛乳の存在も必要なくなります。それらを考えると結局、牛乳をメインにするのではなく、プロテインを忘れてしまった場合、切らしてしまった場合などに代用品として使うほうが効果的でしょう。

参考文献 http://calorie.slism.jp/113003/

パーソナルトレーニングジム-24/7

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