本日はケトジェニックダイエットの効果的なやり方。そこにあるメリット、デメリットについてお話したいと思います。
ケトジェニックダイエットはご存知でしょうか?いわゆる、糖質制限ダイエットの一種です。ネットの書き込みを見るとその多くは血糖値を下げることによってケトン体を作り出し脂肪の燃焼を狙おうというものです。
私も糖質制限を行うことは別に批判しているわけでもないですし、糖質制限アンチというわけでもありません。ただ、やり方に問題があるから過剰なまでに糖質を制限するのはいけないとお話ししているだけです。詳しくはここ。
糖質制限はだめ?炭水化物が筋力トレーニングに必要な理由とは?
ただ、ネットの書き込みの多くは、ケトジェニックダイエットとアトキンスダイエットを混同しているものが多かったです。私はどちらかといえば、ケトジェニックダイエットならそんなに批判するつもりはありません。批判しているのはアトキンスダイエットのほうです。
ケトジェニックダイエットとアトキンスダイエットの違いとは?

1.危険なのはアトキンスダイエット
初めの準備期間である2週間は糖質の摂取量は1日20gまで。そして、2週間を終えダイエット本番になったら毎日40gまで。最高でも毎日40gまでしかエネルギーを摂取することはできないのです。
これのメリットは、ブドウ糖が回りにくい状況を常に作り出すため、先ほどの話のようにケトン体が生成され脂肪がエネルギーとして燃焼されるのを狙います。そのため、体重がみるみる減っていく。
ダイエット効果を得られやすいというメリットはあります。ただ、デメリットとしては、血糖値が枯渇した状態を常に続けるわけですから「コルチゾール」の分泌が避けられません。空腹時になるとこれが分泌され筋肉がエネルギーへ変換されるのです。
そのため、このダイエットを続けていくと次第に筋肉量は減少していく仕組みです。脳のエネルギーである糖質を制限することで脳の萎縮も懸念されています。また、内視鏡外科の新谷弘実先生によれば、アトキンスダイエットを長年続けてきた患者の顔は決して健康的ではなかったとコメントされています。
簡単にいえば、糖質をほぼほぼ制限するようなダイエット方法はあまりよいものだとはいえないということです。ブドウ糖はエネルギーなわけですからもともと人間にとって必要不可欠なもの。それをカットするのはどう考えても体に悪影響を与えかねません。
2.パレオの時代は肉食中心だったのでは?
パレオダイエットというものもあります。石器時代の食生活を行うことでダイエットができるというもの。これも糖質制限ダイエットの一つで、基本的に肉類、木の実類、野菜類を食べるダイエット方法です。
食事に関しては原始人が食べるもの。だから、お菓子や砂糖、乳製品、豆類、穀類などは食べない。しかし、最近は栄養不足が懸念されていまして、ビタミン、ミネラルをサプリメントで補給するなどアレンジの方法があります。
木の実や野菜を食べるとはいえど、これも糖質を大きく制限されているように思えますね。結論からいうとこれもそんなによいダイエットとはいえません。「1.危険なのはアトキンスダイエット」と同じようにエネルギーを大幅に減らしてしまうからよくないでしょう。
でも、原始人は生活できたのでは?という見解も多いですが、一言でいえば現代と環境が大きく異なるため比べようがないです。それに、パレオの時代の人間も穀類を食べていた説も新たに浮上。土器の中から穀類が見つかったらしい。
また、原始人の運動量と現代人の運動量は全く異なります。槍を持って1日中走り回っている人間と毎日椅子に座ってパソコンをカタカタやっている人間の食べ物が同じだったらおかしいでしょう。体の造りも違うはず。
いずれにしても、原始人が肉食中心の生活を送っていたから現代人がそれを真似して肉食中心の生活を送っても大丈夫というのはかなり無理がある話しなのは間違いなさそうです。
3.ケトジェニックダイエットはどういうもの?
ケトジェニックダイエットと「最新鋭の糖質制限ダイエット」といったところでしょう。糖質は体にとって必要なモノ。しかし、摂りすぎると脂肪に変わるから制限が必要。これをしっかりと理解して作られたダイエット法といえるでしょう。
簡単にいえば、無駄に糖質は摂取せず必要最小限の糖質だけを摂取するというモノです。それに、このダイエット法が上記二つと異なるのは「筋肉量を減らさないことを注意する」そのため、毎日決まった時間帯に体組成計で計測を行います。
そして、実践期間は長くても1か月まで。健康な人のみが実践してもよいダイエット方法になりますので、何か病気を抱えている場合は一度主治医に相談することをおすすめします。
ケトジェニックダイエットの効果的なやり方

以上、3つの糖質制限ダイエットの特徴についてご紹介させていただきました。どれが一番良いとはいいませんが、体への負担を小さく抑えることができるのはやはり「ケトジェニックダイエット」以外にはないでしょう。そこで、糖質制限ダイエットの中でも一番おすすめなケトジェニックダイエットについてお話ししたいと思います。
1.糖質の摂取量は一食20gに抑える
糖質制限ダイエットといえば血液中のブドウ糖濃度をカツカツにしてしまうぐらい糖質を摂らないようなもの。特に、アトキンスダイエットはその傾向にあります。しかし、ケトジェニックダイエットの場合はそうではありません。
1食あたりの糖質を20g以下に抑えること。尚且つ、100gあたりの糖質が10g以下の食品は低糖質食品と考えますからこれは含まれないのです。まあ、個人的にはそれでも抑えすぎなところはあると思いましたが1食あたり20~30g程度は糖質を摂ることができるということです。
2.タンパク質の摂取量は多く
タンパク質の量はかなり多いです。最低限の摂取量は体重1kgあたり1gとします。ケトジェニックダイエットの場合は1.2~1.6gとします。たとえば、体重60kgの人であれば、72~96gということになります。
ウエイトをガンガンやっているトレーニーのタンパク質の摂取量になりますね。ただ、上限は1.6gまでです。2gを超えると過剰摂取による肝臓への負担が考えられます。この量のタンパク質を摂取するとなると食品からとるとなると大変です。
食品から摂取するタンパク質はあくまでもお腹を満たすために摂取するものだとお考え下さい。肉、魚、卵、豆腐、大豆などからもタンパク質は摂れますけれどもそこまで多くは摂れないです。そのためプロテインを利用しましょう。
3.食物繊維・ミネラルをしっかりと摂取
1日に摂取すべき理想的な食物戦にの摂取量は、水溶性+不溶性で20gが推奨されています。野菜にもよりますが、野菜の重量の3~5%程度が食物繊維なので400~670gの野菜を摂ることで摂取が可能です。
これは、結構な量ですから食べるとなると大変かも。。。ちなみに、野菜と同量に、きのこ、肉類、魚類を食べることを推奨されています。野菜の中でもイモ類。特にサツマイモは食物繊維は多くても糖質も多いのでこの方法では注意を促しています。
毎日摂取すべきミネラルの量は、カリウム3.5g以上、カルシウム650mg以上、マグネシウム350mg以上となっています。ミネラルは、大豆、アーモンド、海藻類、ほうれん草、ブロッコリー、ケール、などから摂取できます。
4.オメガ3脂肪酸を1日2g以上
体内で合成することができない必須脂肪酸というものがあります。これは、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の二種類になりますが、ケトジェニックダイエットのみならず健康のためにもぜひ摂取しておきましょう。
亜麻仁油
えごま油
ごま油
オリーブオイル
フィッシュオイル
サラダにスプーン1杯かけるだけでオーケーです。なかなか摂取することができない場合は、フィッシュオイルやアマニオイルのサプリメントも販売されておりますのでこれらを利用するのもおすすめです。
ケトジェニックダイエットの個人的な感想

1.筋トレ中の糖質制限ダイエットにもおすすめ
筋トレを行うと重要になってくる栄養素がアミノ酸です。だからこそ、高たんぱくな食事、プロテインなどのサプリメントで摂取を補うのです。その他、糖質もエネルギー源として必要になります。
トレーニングをする前、トレーニングを終えたらあえて糖質を摂取する方もいらっしゃるぐらいです。そういった意味ではある程度の糖質を摂取するケトジェニックダイエットというのは筋力トレーニングと組み合わせるのは相性が良いのではないだろうかと思います。
2.それでも糖質は不足な気がする
トレーニングをしている人、何もしていない人ではエネルギーの消費カロリーが異なりますので一概にはいえませんが、私個人的な意見ですが、多くの人は「糖質」というものを恐れすぎているのではないかと思います。
例えば、毎日ケーキ10個食べるとかいうのは明らかに太りますが、ご飯を雑穀米にして1日2膳ほどに抑えるだけでも全然ダイエット効果はありますよ。糖質をさえることも大事ですが、血糖値が緩やかに上がるようなエネルギーを摂取するように努めるだけでも全然違います。
ケトジェニックダイエットの理論では「サツマイモ」は糖質が高いからやめておけ。ということですが、GI値が比較的低いので甘いとはいえど太りにくい食材でもあります。なので、「糖質」だけで考えるのではなく「血糖値が上がりにくいエネルギー」を取り入れることが重要なのではないだろうかと思いましたね。