スクワットは筋トレの王様というだけありまして、筋トレ全体で考えても一番バリエーションが豊富な種目でもあります。
たとえば、多くのトレーニーがよくやる肩にバーベルを担いで行うスクワットはバックスクワットといいまして、大腿四頭筋、大殿筋、内転筋を鍛えることができます。どちらかといえば、大腿四頭筋、内転筋に効きやすい感じがします。
逆に、手前にバーをもってきてスクワットを行うと大腿四頭筋の前面に負荷がかかりやすくなります。このように重量をどこにもっていくかで効かせる個所にバリエーションを加えることができます。
そのフロントスクワットの類に、ゴブレットスクワットという種目がありますが、これは女性や初心者のトレーニーにはおすすめな方法です。
そんな、ゴブレットスクワットの効果的なトレーニング方法について解説してみたいと思います。
ゴブレットスクワットとはどんなスクワット?

自重トレーニングで行うスクワットはどのようなものがありますか?ヒンズースクワットのように、腰を完全に落とせるところまで落とすスクワット。通常のスクワット、パラレルスクワット、ハーフスクワット、フルスクワット。
など、高さによっても種目が分けられます。
この中でゴブレットスクワットはフルスクワットに分類されるでしょう。腰をしっかりと落とすことにより内転筋に刺激がかかり内腿を鍛える上ではかなり効果的な種目といえるでしょう。では、二つの違いについて比較してみましょう。
スクワットの特徴
フロントスクワット、バックスクワット、いずれにしろ、高重量で行えるところにあります。それこそ、バーベルを100kg、200kg担いで行うトレーニングになりますので中級者、上級者が脚力アップを目指すとか、脚の筋肉を大きくしたい。
このような目的で行うのなら非常に効果的な種目といえます。もちろん、重量自体は自由にコントロールすることはできます。重量だけではなく、フルスクワットのように腰をしっかりと落として行うことでトレーニング効果は高めることができます。
ゴブレットスクワットの特徴
ゴブレットスクワットの場合、足幅は肩幅程度。スクワットの場合、肩幅1.5倍とかで行うケースもあります。ウエイトを抱きかかえて腰を落とし、膝よりも内側に体を入れることにより内転筋に刺激が入りやすくなります。
バーベルスクワットと比べると大きな重量を扱わない種目になりますから、脚力を強くしたいという場合には向いていないかもしれませんが、スレンダーな美脚を作りたいとか、しなやかな下半身が欲しいという場合。
そして、通常のスクワットを終えた後の追い込みにこの種目を取り入れるなら効果的なトレーニングといえるでしょう。
相撲スクワットと何が違う?
ゴブレットスクワットのバリエーション。爪先を八方に向けて行うフォームは相撲スクワットに似ているところがありますが、ゴブレットスクワットは相撲スクワットとは全く別物です。がっつりと内転筋に負荷をかけたいなら相撲スクワットのほうがよいでしょう。
相撲スクワットは、肩幅1.5倍ぐらいに足を開き、八方よりも爪先を開きます。真横よりもやや正面ぐらい。これぐらい内転筋を開くのです。ここから腰を落とすことで内転筋が思いっきり引っ張られてストレッチ効果が体感できます。
そして、思いっきり伸びたところで立ち上げって収縮するのでゴブレットスクワットよりも内転筋に効かせやすいです。
ゴブレットスクワットのトレーニングのやり方
2.足幅肩幅程度に開き起立
3.背筋をまっすぐに伸ばして腰を落とす
4.お尻が膝よりやや下に落ちることを意識
非常に簡単なトレーニングだと思いますが、コツはウエイトを抱きかかえているときにしっかりと肘を内に入れることです。少なくとも膝よりも内側を目指します。すると、腰を落としたときに、内点に負荷が入りやすくなります。
また、バリエーションの一つとして爪先を八方に向けることです。真っすぐではなく、八方に向けることにより内腿が開きますからより内転筋に効かせやすくなると考えられます。
ゴブレットスクワットのトレーニング効果について。

ゴブレットスクワットのメリットは軽い重量でトレーニングを目指すトレーニーに向いているところです。ウエイトを抱きかかえることにより体の軸を安定させる必要がありますからここで全体の軸を使う必要があります。
これにより軸の強化にもつながります。
そして、もちろん、下半身の強化にもつながります。背筋を正して若干前傾する。そして、腰を落とすことで、内転筋はもちろんですが、立ち上がって、大殿筋、大腿四頭筋が収縮されるので実際太もも全体に効いてくれるのです。
ただ、もし、大きな足を作りたいならそこまで向いている種目ではありません。やはり挙上量が小さいので、ダイエットのため、しなやかな脚を作りたい、といった方には最高でしょう。
ゴブレットスクワットのセットの組み方

ゴブレットスクワットは重量が少ないのでそのままやれば当然回数重視のトレーニングになります。例えば、ゴブレットスクワットだけやる場合は、10kg×30回×3セットもやれば結構よい運動になります。
ところが、同じく回数を重ねるトレーニングを行うにしても、ゴブレットスクワット×30回×2セット、自重スクワット×30回1セットというようにすれば同じ刺激ではなく違う刺激がかかるので筋肉の成長に効果的なのです。
停滞期を打破するなんていいますけれども、常に同じトレーニングばかりしていると筋肉も負荷に慣れてしまいます。ワンパターンな負荷ではなくいろいろな角度から刺激を加えてみてください。
そういう意味では、高重量のスクワットと組み合わせるのもおすすめです。バーベルスクワット150kg×10回×2セットなど行ったら、ブルガリアンスクワット、ゴブレットスクワットという風に負荷は大きく減るも刺激を変えてみるのです。