本日は、
フロントレイズ
というトレーニング種目についてです。
「肩を大きくしたい!」
「メロンのような肩が欲しい!」
「丸みを帯びた肩が欲しい!」
など、トレーニーにおいて肩のバルクを増やすことは大きな課題ではないでしょうか?もちろん、実用的な部分を考えると三角筋よりも、下半身、背中、体幹を鍛えるべきでなのでしょうが、ボディデザインというように見た目を重視した肩というのは非常に重要。
ベストボディジャパンの選手の体を見ればわかりますが、異常に肩の筋肉が発達していますよね?
やはり、肩のサイズが大きくメロンのようなバルクが大きければ見た目的なところでも非常にかっこいいです。その肩の筋肉を鍛えるときにサイドレイズやリアレイズを集中的に行う人は多いです。だけど、忘れてはいけないのはフロントレイズです。
確かに、肩を大きく見せる上でサイドレイズは必須です。だけど、きれいな肩を作るなら前側にあるフロントの部分もしっかりと鍛えるべきです。前、横、後、このバランスが非常に重要。そこで、今回は、肩の前面にある三角筋前部を鍛えるフロントレイズについてお話しします。
フロントレイズが僧帽筋に効いてしまう理由

ダンベルサイドレイズにも多い事例なのですが、それと同じようにフロントレイズを行うときにも僧帽筋を使ってしまうケースもあります。そうなると、トレーニング効果としては意味がないわけではありませんが、三角筋の前部ではなく、僧帽筋のトレーニングになります。その原因について起こり得ることをまとめてみました。
肩が上がっている
挙動はダンベルをもって肩の高さまで持ってくるトレーニングです。しかし、その時に肩を上げたり、僧帽筋をすぼめるような動作でトレーニングを行ってしまいますと、負荷が僧帽筋に逃げてしまい、三角筋からは外れてしまう可能性が考えられます。
そのため、少し矛盾しているようなことかもしれませんが、肩は上げずに落とす。この状態で同様のフォームを行うことで、僧帽筋に力が入りにくくなりますので、三角筋から負荷を逃がさずトレーニング効果を高めることができるのです。
可動域が固定できていない
特に、フロントレイズなどアイソレーション系の種目の場合、ベンチプレスなどのコンパウンド系の種目と比較すると使う筋肉が小さいため力を分散させてしまいますと、効果的なトレーニングが行えません。そこで、アイソレーション系は絶対に意識していただきたいのが負荷は集中させること。
そのために、肩を上げず、肩を落とすというのもポイントの一つ。さらにもう一つのポイントは、肩の位置を固定することです。イメージとしては、支点、力点を肩の高さとして、位置を固定します。そこからテコを持ち上げるように、肩と水平の位置まで作用点を持ってくる。
少し説明がわかりにくかったかもしれませんが、早い話が肩の高さ、位置を固定して、動かさなければそれでよいのです。そうすると、テコの原理のような動きでトレーニングを行うことができます。
体全身を使わない。
どれだけの重量を扱うのか?これによっても変わりますが、軽い重量でチーティングを使ってしまっては、三角筋に負荷をかけるのが難しいのでそれではだめ。大きな重量であえて、脚、腰、背中を使う場合は有りますが、基本的には軽い重量で行うなら全身は使わないことです。
いずれにしろ、重要なのは三角筋に負荷がかかっているかどうか?むしろこれが出来ていないのであればはっきりいって、フロントレイズ、サイドレイズ、リアレイズは実践する意味はあまりないので、三角筋への負荷は必ず意識しましょう。
フロントレイズにて三角筋に効果的なやり方について。
では、これまでのようにフロントレイズを実践しても僧帽筋へ負荷が逃げてしまう原因を踏まえ、どのようにすれば、三角筋に集中的に効かせることが出来るのか?原因の解消、つまりは、原因とは反対のことを実践すればよいのです。それでは行きましょう。
肩を落とす。
フロントレイズを行うときは先ほどもお話ししたように肩は上げません。シュラッグのように、僧帽筋に力が入った状態でトレーニングを行ってしまいますと三角筋に力が入りにくくなるデメリットが生じます。それでは大きなトレーニング効果は得られにくいのでまず肩を下げてリラックスするように意識します。
スタートポジション
まず、バランスがとりやすい程度に足幅を開き、ダンベルを太ももの前に横持にして構えます。しかし、ここでバリエーションの変更であえて縦持ちにするパターンもあります。縦持ちにすることで三角筋にかかる刺激が変わりますので刺激の変化に応じて色々バリエーションを加えていきましょう。
トップポジション
トップポジションは肩の高さぐらいで止めておきます。ここでダンベルを頭上までもっていくと力が抜けてしまいます。それこそ、僧帽筋へ力が逃げてしまう可能性も考えられますので、あくまでも三角筋の前部に力が入りやすい肩と水平の高さでキープします。
ボトムポジション
ボトムポジションも完全に脱力するところまで降ろすのではなく、抜けきる直前のところまでにしておきましょう。常に一定の力を入れることで筋刺激もかかりやすいため筋肉の成長においてはとても効果的だといえるのです。休まず負荷を与えて続けるというイメージです。
肘は上に向ける
サイドレイズでも似たようなところがありますが、フロントレイズで肘を下に向けてしまいますと、二頭筋や前腕屈筋群に力が入ります。そうなると負荷を分散するリスクが懸念されるわけです。それを避けるために腕には無駄な力を入れるべきではありません。
となると、おすすめなやり方としてはやはり、肘は横、もしくは上に向けることでトレーニング効果を向上させることができると思われます。
フロントレイズの注意点
フロントレイズも一見するとただダンベルを肩の位置まで持ち上げているだけ。とてもシンプルなトレーニングに思えますが、そこには様々なポイントがあり、それを守らないとトレーニング効果に差が出ます。そんなフロントレイズですが、軽い重量でやっている分にはさほど問題はないでしょう。
しかし、トレーニングのレベルを上げていくと大きな重量でチャレンジしたり、筋刺激を変えるために様々なバリエーションを加えていきます。三角筋の前部という非常に小さい筋肉ですからそこに大きな負荷を誤った角度で乗せてしまいますと、関節の損傷のリスクは否めません。
もちろん、どれだけ大きな重量でチャレンジするかにもよりますが…ですので、もし、大きな重量でトレーニングを行う場合は入念のストレッチ、準備運動、軽い重量からのウォームアップを行って肩の筋肉を温めます。そして、パフォーマンスを上げてから本番セットに挑みましょう。