今日は、
フロントランジという種目についてです。
トレーニングにおいて一番重要な個所は土台となる下半身です。何もしなくても下半身には重力がかかるものなので自然に鍛えられるものでもあります。その証拠に体重が重たいだけでスクワットの平均重量も伸びますからね。
また、人間は下半身を一番使うこともあり、元々下半身の筋肉は発達しているものなのです。実際、筋肉の比率の多くは下半身に集中しており、その比率はおよそ7割程度と考えられています。
そこで、下半身を鍛える種目といえばやはりスクワットを実践することが多いのではないでしょうか。
だけど、スクワットだけやるよりもいろいろな種目を実践したほうが良いです。同じ部位を鍛える種目でも若干負荷がかかる角度が異なったり、同じ部位でも負荷のかかる比重というのは変わるものです。たとえば、大腿四頭筋でも、前部、中部、後部、サイド、種目によっても変わります。
というわけで、スクワットのほかに是非導入していただきたい種目としてフロントランジをおすすめします。
フロントランジとはどんな種目なのでしょうか?

ざっくりとフロントランジについて
ランジといえば、フロントランジのことを指すことが多いです。フロントランジは直立した状態から大股一歩前に足を踏み込み、膝よりもお尻を若干落とすぐらいまで踏み込みます。後ろ膝は床には付かない程度にするのですが、これを左右交互に行います。
踏み込んで状態を落としたときに内腿、太もも、お尻にストレッチ(伸展)がかかります。ここから立ち上がるときに内腿、太もも、お尻がスクイーズ(収縮)されます。これにより、ターゲットとなる内転筋、大腿四頭筋、大殿筋が鍛えられます。
また、片足を前に出すときにバランスをとりにくい状況になり得るのでこのときに内転筋が作用します。それこそ、軽いバーベルを担いでいるだけでも結構内転筋に負荷を与えられるのでオススメです。
スクワットと何が違うのか?
スクワットもフロントランジも強化される個所は一見同じの気もするのですが…一体何が違うのでしょうか?
スクワットの場合、ウエイトは均等に両足に乗っていますのでバランスをとるためにフロントランジほど内転筋は作用しません。しかし、下半身の中でも筋肉量が多い大殿筋、大腿四頭筋を両足でフルに使うため大きな挙上量でも持ち上げられるというメリットはあります。
逆に、フロントランジの場合大きな片足にウエイトの7割りぐらいを乗せるわけですから、バーベルスクワットと同じ重量を担ぐのは困難です。
このようなことから、内転筋、バランス、軸強化に力を注ぎたいときにはフロントランジは非常に向ていますし、パワーアップを目指すならスクワットが向いていると思われます。
フロントランジの効果的なやり方について解説します。
スタートポジション
まずは、肩幅程度に開き直立し、腰を手に添える、腕組み、頭の後ろに組むなど邪魔にならない位置に添えます。
ボトムポジション
大股一歩前に踏み込み、踵、膝、太ももで十字になるようなフォームでトレーニングを行います。基本的には頭のてっぺんから一本の軸が通っているように姿勢を正します。バリエーションとしては少し前傾すると大腿四頭筋に強い負荷をかけることができます。
また、腰を落とせば内転筋がしっかりとストレッチされますから、余裕のある方はしっかりと腰を落としましょう。目安としては膝が床につくかつかないかぐらいまで落とせれば理想的です。
フィニッシュ
フィニッシュは立ち上がり、元の位置に戻ります。何も意識せずに戻るよりも、大腿四頭筋、大殿筋、内転筋の収縮を感じながら戻るほうが効果的です。トレーニングは何も考えずに行うのではなく、筋肉がどのように動いているか?感じ取りながら行ったほうが良いです。
そのほうがどういう風に力を入れたほうが良いのか?マッスルコントロールが上達してきます。そうすれば、同じトレーニングをしても、マッスルコントロールが上手な人のほうが成果を上げることができます。
フロントランジのメニューの組み方について。
どのようなメニューでフロントランジを導入するべきか?これはその人の感覚や好みによって異なるので何ともいえませんが、一例として提案します。例えば、バーベルスクワット、バーベルスモウスクワット、フロントランジなんかはどうでしょうか?
高重量のウエイトはバーベルスクワットで持ち上げます。これにより下半身に全体的に強い負荷を与えます。スモウスクワットは内転筋を強化するスクワットです。スクワットよりも重量は落ちるも、背中に負荷を分散できるので、ある程度の重量はこなすことができます。
最後の追い込みでフロントランジで下半身を追い込みます。このセットメニューの組み方であれば異なる刺激を加えることができるので筋肉の成長には効果的です。
回数に関しては、高重量のスクワット、スモウスクワットは10回をマックスとし、フロントランジはそこそこ回数を増やして行ってもよいでしょう。