男女ともにカッコイイ肉体を作り上げるにはやはり大胸筋の強化は無視できないです。もちろん、男性なら分厚い胸板はまさに自信の象徴。筋肉が大好きな女性に見せつければほれぼれされることは間違いない。
一方で女性も大胸筋を鍛えておくと、バストアップにつながるのです。実際に胸の脂肪が増えるわけではありませんが、脂肪の下にある大胸筋が増えるからその分胸が大きいように見えるのです。また、大胸筋を鍛えておくとメリットもあります。
それは、胸が垂れにくくなります。筋肉もない、加齢の影響で胸の弾力が失われたであれば垂れるのも時間の問題。だから、女性こそ大胸筋は鍛えておくべき。しかし、大胸筋を鍛えるトレーニングって何をすればいいのか?
ベンチプレスなどでもよいのですが、私がおすすめのトレーニングの中に効果的なものがあります。それが、ケーブルマシンを使ったケーブルクロスオーバーという種目です。特にこれは大胸筋の収縮に効いてくる。
ベンチプレスとケーブルクロスオーバーはどう違う?

1.コンパウンドとアイソレーション
ベンチプレスを行っている人でもケーブルクロスオーバーやダンベルフライなどの種目は行うことが多いです。また、もし取り入れていないのであれば取り入れることをおすすめします。なぜなら、ベンチプレスはコンパウンド系の種目であり、
まず、コンパウンド系の種目は多関節種目とも呼ばれており、大胸筋だけではなく、周辺にある三角筋、上腕三頭筋、脊柱起立筋、大腿四頭筋、大殿筋など。あくまでも中心となる筋肉は大胸筋になりますが、このようにほかの筋肉へ分散させやすいのです。
特にベンチプレスの場合は挙上量を大きくすればするほど無意識にお尻を上げてしまったりと、負荷を分散しがちになりますからできるだけ大胸筋に負荷を乗せるように意識しましょう。
一方で、ケーブルクロスオーバーはアイソレート系の種目になります。コンパウンド系とは対照的に一つの関節群と紐づく筋肉を隔離しながらほかの筋肉への干渉を緩く動作を行います。つまりは、ターゲットとなる筋肉に負荷を集中させ分散の範囲を狭くするというものになります。
2.刺激を変えたトレーニングとしておすすめ
ベンチプレスとケーブルクロスオーバーはコンパウンドとアイソレートの違い。それだけではなく、力のかかり具合も違います。同じ大胸筋を使うトレーニングでもベンチプレスの場合は胸の横に肘をまげて腕を構えておきます。
そこから前にプッシュするように伸ばします。そのため押す力になります。一方でケーブルクロスオーバーの場合は腕を胸の横に構えて胸を閉じるようにクロスさせる運動。同じく大胸筋のストレッチとスクイーズの運動ではありますが、
力の使い方が全く異なります。実際ベンチプレスで100kg以上のバーベルを持ち上げることはできても、ケーブルクロスオーバーをやってみたら60kg程度しか持ち上げることができないとか普通にあり得ますからね。
なので、両方強化しておくことによりいろいろな角度から刺激をもらえるので形の良い大胸筋を作ることができます。大胸筋の形があまり良くはないというケースはもしかしたら特定の運動しかできていない可能性があります。
3.ベンチプレスは可動に自由が効かない
ベンチプレスは可動域自体はまあまあ広い種目です。しかし、稼働の方向に制限があります。シャフトを握って垂直に持ち上げるというものになりますのでこればかりは仕方がないことかもしれません。
しかし、ケーブルクロスオーバーの場合はシャフトではなくワイヤーを使ってウエイトを持ち上げる運動になりますからある程度自由を効かせたフォームができます。たとえば、通常通りのフォーム、上から下へ降ろすフォーム、下から上へ上げるフォーム。
など、動作や可動域を細かく変えることができるので筋肉のマンネリ化防止にはケーブルクロスオーバーやダンベルフライなどの種目と取り入れて行うと効果的なトレーニングを実践することができるのです。
4.ケーブルクロスオーバーは高重量向きではない?
ドウェイン・ジョンソンはケーブルクロスオーバーマシンで100kg挙げられるそうですが、普通の人がそこまで持ち上げるのは難しいです。先ほどベンチプレス100kg挙げられる人でもケーブルクロスオーバーで60kgとかしか挙げられないなどとお話ししましたがそーいうことです。
要するに、ベンチプレスは挙上量を大きくすることができる代わりにコンパウンド系なのであらゆる筋肉を使ってします。だからこそ、重量の大きなものだろうとすいすい持ち上げることができるのです。
ところが、アイソレート系の種目であるケーブルクロスオーバーは特定の筋肉しか使わないのでどうしても挙上量が小さくなるのです。ですのでカッコイイ大胸筋を作り上げるなら、コンパウンド系、アイソレーション系の二つの種目のバランスを維持することでしょう。
ケーブルクロスオーバーの効果的なトレーニングのやり方とは?
1.ストレッチ&スクイーズ
どのようなトレーニングにおいても伸展と収縮すなわちストレッチとスクイーズを意識することは基本的なポイントになります。個人的な感覚ですが、ベンチプレスの場合はストレッチを強くかけやすく、スクイーズは少し弱い?
まあ、人にもよると思いますが、その反面、ケーブルクロスオーバーの場合はストレッチ&スクイーズいずれも強くかけやすいです。特にスクイーズは最後のフィニッシュで大胸筋を絞り上げることによりしっかりと効いてくれます。
2.肘の角度
ケーブルクロスオーバーで重要なのは肘の角度です。ベンチプレスでも肘の角度は直角にしますが、ケーブルクロスオーバーもこれと同じことがいえます。目安としては肘をケーブルの出発点に向けるイメージです。
この角度がずれているとうまい具合にスクイーズできなかったりしますので、ここは気を付けてください。例えばケーブルの出発点が真後ろなら真後ろに肘を向ける。斜め上なら斜め上に、斜め下なら七舐め下へ。というように状況に応じて角度を変えていくことです。
3.若干前傾する
シーテッドの場合は非常に簡単なのであまりこれを意識しなくてもよいのですが、スタンディングで行う場合。特にケーブルを上に設定していると、体が上に引っ張られるため、一歩前に出て体を若干前傾してあげることで肘の角度も整いやすいです。
4.肩甲骨の寄せ
ケーブルクロスオーバーマシンで重要なのは肩甲骨をしっかりと寄せるコト。ベンチプレスと同じなのですがこれを行うことで大胸筋のストレッチを作りやすいです。ベンチプレスほど重たい重量を扱うことはせず、どちらかといえばパンプアップを狙った重量で行っていけばよいです。
いずれにしろ、普段ベンチプレスばかりやっている場合この種目を行ってもそこまで持ち上げられないと思いますのでケガをするリスクはあまり考えられないです。もちろん、変なやり方をしたらだめですが、それよりも胸のストレッチを作るために肩甲骨をしっかりと寄せましょう。
5.メニューの組み方
これは別に好きなようにメニューを組めばよいといえばそれでよいのかもしれませんが、個人的に組んでいるメニューを紹介したいと思います。それは、高重量でベンチプレスを行ったあとに追い込みとしてケーブルクロスオーバーを導入します。
そうするとパンプの仕上げには効果的。重量に関してもそこまで大きな重量を扱わなくても大丈夫です。追い込んだ後であれば、いつもの半分ぐらいの重要でも全然効かせられます。重量なのはしっかりとストレッチ&スクイーズができているか?ここを意識しましょう。